本を書きたいと思っていたわけではありませんでした。
作家になりたかったわけでもありません。
出版が夢だったわけでもありません。
だから今振り返っても、
自分が本を出版していることを少し不思議に感じます。
では、なぜ私は出版することになったのでしょうか。
最初は転職活動の記録だった
きっかけは転職活動でした。
48歳になり、
介護職からIT業界への復帰を考えるようになりました。
不安もありました。
迷いもありました。
この年齢で転職できるのだろうか。
AI時代に自分の居場所はあるのだろうか。
そんなことを考える日が増えていました。
その時、
自分の考えを整理するために文章を書き始めました。
誰かに読んでもらうためではありません。
自分自身のための記録でした。
noteを始めた
やがてその記録を、
noteに投稿するようになりました。
最初は数人でも読んでくれれば十分だと思っていました。
実際、
大きくバズったわけではありません。
ですが予想していたよりも反応がありました。
「同じような状況です」
「共感しました」
そんな反応を見るたびに、
自分だけの悩みだと思っていたことが、
誰かともつながっていることを知りました。
AIとの対話が始まった
同じ頃、
私はAIを使い始めました。
最初は情報整理のためでした。
ところが気付くと、
転職のこと。
働き方のこと。
将来のこと。
いろいろなテーマについてAIと話していました。
不思議なことに、
AIを使っているうちに、
文章を書く量も増えていきました。
考えていることを言語化する習慣ができたのです。
気付けば記事が増えていた
最初は一つの記事でした。
次にもう一つ書きました。
そしてまた次の記事を書きました。
気付けば、
かなりの量の文章がたまっていました。
その時に思ったのです。
これは本になるのではないか。
本を書こうと思ったのではありません。
書いていたら本になりそうだったのです。
出版そのものが観測対象になった
ここで普通なら、
出版を目標にするのかもしれません。
ですが私の場合は少し違いました。
出版そのものが観測対象になりました。
出版したら何が起こるのか。
読まれるのか。
売れるのか。
何も起きないのか。
それを知りたくなったのです。
だから出版しました。
成功したかったからではありません。
観測したかったからです。
出版はゴールではなかった
出版ボタンを押した時、
少し達成感がありました。
しかしそれは長く続きませんでした。
なぜなら、
出版した瞬間に新しい疑問が生まれたからです。
読まれるのか。
感想はもらえるのか。
次は何を書くのか。
出版は終わりではありませんでした。
新しい観測の始まりでした。
多言語出版という予想外の展開
さらに予想外だったのは、
多言語出版です。
英語版。
スペイン語版。
気付けばそんなことまで始めていました。
数か月前の自分が聞いたら驚くと思います。
ですが振り返ると、
それも自然な流れだったのかもしれません。
出版したらどうなるのか。
海外に広げたらどうなるのか。
また新しい観測対象が生まれたのです。
私は出版したかったのだろうか
今でも時々考えます。
私は本当に出版したかったのでしょうか。
正直なところ、
よく分かりません。
ただ一つ言えるのは、
私は観測したかったのだと思います。
転職活動を観測したかった。
AI時代を観測したかった。
自分自身の変化を観測したかった。
そしてその結果として、
出版という形にたどり着いたのだと思います。
おわりに
なぜ私は出版することになったのか。
それは、
本を書こうと思ったからではありません。
観測を続けていたら、
気付いた時には出版にたどり着いていたからです。
出版は目的ではありませんでした。
観測の延長線上にあった出来事でした。
だから今も、
私は出版者というより観測者だと思っています。
そしてこれからも、
答えを出すためではなく、
観測を続けるために書いていくのだと思います。
この記事は
「48歳、出版する」
シリーズの第1話です。
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