出版したら何かが変わると思っていました。
もちろん、
人生が劇的に変わるとは思っていませんでした。
ですが、
何かしらの変化はあると思っていました。
読者が増えるのかもしれない。
仕事につながるのかもしれない。
新しい世界が見えるのかもしれない。
そんなことを考えていました。
そして実際に出版してみて、
いくつか気付いたことがあります。
世界は急には変わらない
まず最初に気付いたのは、
世界は急には変わらないということでした。
出版した翌日も、
普通に朝が来ます。
仕事があります。
食事をします。
転職活動も続いています。
当たり前ですが、
出版したからといって人生が突然変わるわけではありません。
それでも確実に変わるものがある
一方で、
何も変わらなかったわけでもありません。
変わったのは、
自分の見方でした。
私は以前まで、
本を出版する人は特別な人だと思っていました。
しかし実際にやってみると、
出版とは才能よりも行動の結果でした。
もちろん文章力は大切です。
ですが、
最後は出すか出さないかです。
その事実を知ったことは大きな変化でした。
「出版した人」になった
出版後、
一つだけ肩書が増えました。
出版した人です。
これは他人から見れば小さな違いかもしれません。
ですが自分にとっては違いました。
出版したことがある人と、
出版したことがない人。
その差は大きいようで小さく、
小さいようで大きい。
そんな不思議な感覚でした。
売上より気になったもの
正直に言うと、
売上は気になりました。
レポートも見ました。
販売ページも見ました。
数字も確認しました。
ですが、
もっと気になったものがありました。
読まれたのだろうか。
何か伝わったのだろうか。
面白いと思ってもらえたのだろうか。
数字よりも、
そちらの方が気になっていた気がします。
本は完成していなかった
出版前は、
出版したら完成だと思っていました。
ところが実際は違いました。
出版した瞬間に、
修正したい箇所が見つかります。
もっと良い表現が思い付きます。
構成を変えたくなります。
つまり、
本は完成していなかったのです。
出版は観測を加速させた
一番大きな変化はここかもしれません。
出版したことで、
観測が加速しました。
何が読まれるのか。
どんなテーマに反応があるのか。
なぜ反応があるのか。
出版前よりも、
多くのことを考えるようになりました。
出版は終点ではなかった
出版前の私は、
出版を一つのゴールとして見ていました。
ですが今は違います。
出版は終点ではありませんでした。
むしろ通過点でした。
出版したことで、
次の問いが生まれました。
次は何を書くのか。
どんな形で届けるのか。
もっと良い方法はあるのか。
新しい観測対象が増えていったのです。
おわりに
出版して気付いたこと。
それは、
出版しても世界は急には変わらないということでした。
しかし、
自分は少し変わります。
見える景色も少し変わります。
そして何より、
新しい問いが生まれます。
出版とは、
答えを出す行為ではありませんでした。
新しい問いを手に入れる行為だったのです。
だから私は今も、
出版を終わった出来事ではなく、
続いている観測として見ています。
この記事は
「48歳、出版する」
シリーズの第4話です。
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