48歳で「未経験扱い」に近い感覚を味わった話

転職活動を始めてから、少し不思議な感覚を味わっています。

それは、経験があるのに、転職市場では「未経験に近い立場」に戻ったように感じることです。

もちろん、社会人経験がないわけではありません。

これまでIT業界で働いてきました。テクニカルサポート、QA、PMOのような仕事にも関わってきました。その後、介護職として働いた経験もあります。

それなりに仕事はしてきたつもりです。

それでも転職活動をしていると、時々こう感じることがあります。

自分は、経験者なのだろうか。
それとも、未経験者に近い立場なのだろうか。

この感覚は、転職活動を始めるまであまり想像していませんでした。

目次

経験があるのに、経験者とは言い切れない

転職サイトを見ていると、「経験者募集」という言葉をよく見かけます。

最初は、自分も経験者側だと思っていました。

IT業界で働いた経験があります。
PMOやQAに関わった経験もあります。
プロジェクトの中で、進捗確認や課題整理、品質確認のような仕事にも触れてきました。

だから、まったくの未経験ではありません。

ですが、実際に求人内容を読んでいくと、求められている経験と自分の経験が完全には一致しないことがあります。

たとえば「PMO経験者募集」と書かれている求人があります。

一見すると、自分にも当てはまりそうに見えます。

しかし詳しく読むと、特定業界でのPMO経験、特定システムの知識、大規模プロジェクトでのリーダー経験、特定ツールの使用経験などが求められている場合があります。

そうなると、感覚が少し変わります。

経験はある。
でも、求められている経験とは少し違う。

このズレが、「未経験扱いに近い感覚」につながっているのだと思います。

キャリアの空白ではなく、キャリアの変化

私の場合、IT業界から介護職へ移りました。

その期間を単純に「空白」とは思っていません。

介護職では、人と直接関わる仕事の難しさを経験しました。利用者さんの状態を見ながら動くこと、話を聞くこと、ご家族や職員同士で連携することの大切さも学びました。

それは確かに仕事の経験です。

ただ、転職市場では、介護職の経験がそのままIT経験として評価されるわけではありません。

これは当たり前と言えば当たり前です。

介護の現場で身につけた対人対応や観察力は価値があります。ですが、IT案件に応募する時には、それだけで「IT経験者」として扱われるわけではありません。

以前と同じIT業界へ戻ろうとしているつもりでも、実際には少し新しい世界へ入るような感覚があります。

戻るようで、戻るだけではない。

この感覚が、40代後半の転職活動にはあるのだと思います。

AI時代で、経験の鮮度も問われる

もう一つ感じるのは、業界そのものが変わっていることです。

私が以前IT業界にいた頃と比べても、AIの存在感は大きくなりました。

働き方も変わっています。
使われるツールも変わっています。
求められるスキルも変わっています。
仕事の進め方も、少しずつ変わっています。

昔の経験がまったく役に立たないわけではありません。

進捗を確認する力。
課題を整理する力。
関係者と調整する力。
品質を見る力。
現場の違和感に気付く力。

こうしたものは、今でも役に立つと思っています。

ただ、それだけで十分かと言われると、そうではありません。

過去の経験を、今の環境に合わせて更新する必要があります。

その意味では、経験者でありながら、もう一度初心者に戻る部分もあります。

これは少し厳しい現実ですが、AI時代の転職活動では避けて通れない感覚なのかもしれません。

少し悔しかった

正直に言うと、最初は少し悔しさもありました。

これまで働いてきた経験があります。

IT業界での経験もあり、介護職での経験もあります。自分なりに積み上げてきたものがあると思っていました。

それなのに、求人票を見ていると、また一から評価されるような感覚になることがあります。

「その経験はありますか」
「この業界での経験はありますか」
「このシステムの経験はありますか」
「直近で同じような案件に関わっていますか」

そう問われると、過去の経験がそのまま通用しないことを実感します。

もちろん、企業側からすれば当然です。

即戦力を求めるなら、より近い経験を持つ人を選びたいはずです。

それは理解できます。

それでも、自分の中では少し悔しさがありました。

経験があるのに、経験者として見られにくい。

その感覚は、思っていた以上に複雑でした。

未経験ではない。でも初心者でもある

最近は、この感覚を少し違う形で受け止めるようになりました。

今の自分は、完全な未経験者ではありません。

社会人経験もあります。
IT業界の経験もあります。
PMOやQAに近い仕事にも関わってきました。
介護職で人と向き合う経験もしました。

その一方で、完全な経験者とも言い切れません。

IT業界を離れていた期間があります。
今の現場で求められるスキルとの差もあります。
AI時代の変化にも追いつく必要があります。
これまでの経験を、今の市場に合わせて説明し直す必要があります。

つまり、未経験ではない。

でも、初心者でもある。

その中間にいるのだと思います。

この立ち位置は、少し不安定です。

ですが、悪いことばかりでもありません。

初心者に戻る部分があるからこそ、学び直せます。
経験があるからこそ、過去と今の違いにも気付けます。
遠回りしたからこそ、自分の強みを別の角度から見直せます。

48歳だからこそ見えること

若い頃なら、未経験からの挑戦はある意味で当たり前だったかもしれません。

知らないことが多い。
経験が足りない。
これから覚えていく。

それは自然なことでした。

ですが、48歳になると少し違います。

経験を持ったまま、未経験に近い立場へ戻ることがあります。

これは、若い頃の未経験とは違います。

まったく知らないわけではない。
でも、今の市場ではそのまま通用しない。
過去の経験はある。
でも、もう一度学び直す必要がある。

この感覚は、転職活動を始めるまで想像していませんでした。

ただ、これは私だけの話ではないのかもしれません。

AI時代には、業界が変わり、技術が変わり、求められる能力も変わっていきます。

その中では、誰もがどこかで初心者に戻る場面があるのだと思います。

年齢に関係なく、経験者でありながら学び直す。

これからは、そういう働き方が増えていくのかもしれません。

おわりに

48歳で「未経験扱い」に近い感覚を味わうとは思っていませんでした。

最初は少し悔しさもありました。

でも今は、それを完全に悪いことだとは思っていません。

知らないことがある。
学ぶことがある。
更新することがある。
挑戦する余地がある。

そう考えると、この感覚もキャリア再設計の一部なのだと思います。

私は未経験ではありません。

でも、もう一度初心者として学び直す必要があります。

その両方を受け止めながら、転職活動を続けていきたいと思っています。

これからどんな景色が見えるのか。

引き続き、観測していきます。

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