AIを使った転職活動で変わったこと

もし5年前に転職活動をしていたら、今とはかなり違うものになっていたと思います。

理由は単純です。

今は、AIがあるからです。

ここでいうAIは、主にChatGPTのような生成AIのことです。最初から転職活動に使おうと思っていたわけではありません。最初は、質問をすると答えが返ってくる便利な道具、くらいの感覚でした。

ですが実際に使いながら転職活動を進めてみると、予想していた以上に役立つ場面がありました。

特に大きかったのは、AIが答えを出してくれたことではありません。

自分の経験や不安を整理する相手になってくれたことです。

今回は、48歳で転職活動を進める中で、AIを使って変わったことについて書いてみます。

目次

最初は半信半疑だった

正直に言うと、最初はそれほど期待していませんでした。

AIに質問すれば答えが返ってくる。それは便利そうではあります。ただ、転職活動に本当に役立つのかは分かりませんでした。

求人を探すこと、職務経歴書を書くこと、面談を受けること、自分の経験を説明すること。こうしたことは、結局自分でやるしかないと思っていたからです。

実際、その考えは今でも大きくは変わっていません。

AIが代わりに転職活動をしてくれるわけではありません。応募するのも自分です。面談で話すのも自分です。最終的に働き方を選ぶのも自分です。

ただ、転職活動の途中で考えを整理する相手としては、AIは想像以上に役立ちました。

一番役立ったのは職務経歴書だった

まず助かったのは、職務経歴書の整理です。

長く働いていると、自分が何をやってきたのかを意外と忘れています。過去の案件、担当していた業務、作成していた資料、関わっていた人、プロジェクトの中での自分の役割。職務経歴書を作るには、そうした経験を一つずつ思い出して整理する必要があります。

ただ、一人でやっていると、どこから手を付ければいいのか分からなくなることがあります。

AIに相談しながら進めることで、過去の経験を少しずつ言葉にし直すことができました。

たとえば、PMOとして何をしていたのか。QAとしてどんな確認をしていたのか。テクニカルサポートで何を学んだのか。介護職の経験を、転職活動の中でどう説明すればいいのか。

そうしたことを壁打ちしながら整理できたのは大きかったです。

職務経歴書は、ただ経歴を並べるだけのものではありません。

自分の経験を、相手に伝わる形に組み直す作業です。

その作業でAIを使えたことは、今回の転職活動で大きな変化でした。

自己分析の壁打ち相手になった

転職活動では、自分のことを何度も考える必要があります。

自分の強みは何か。何が得意なのか。どんな仕事なら続けられそうなのか。なぜ転職したいのか。なぜIT業界へ戻りたいのか。これからどんな働き方をしたいのか。

こうした問いは、簡単に答えられるようで、実際にはかなり難しいです。

一人で考えていると、同じところをぐるぐる回ることがあります。考えているつもりでも、言葉にならないまま時間だけが過ぎることもあります。

そんな時に、AIは壁打ち相手になりました。

答えをもらうというより、自分の考えを外に出すための相手です。

AIに話すことで、自分が何に引っかかっているのかが見えやすくなりました。

不安なのか。迷っているのか。本当は挑戦したいのか。過去の経験をどう扱えばいいのか分からないのか。

言葉にして返してもらうことで、自分の中にあったものが少し整理されていきました。

これは、転職活動を始める前には想像していなかった使い方でした。

面談対策にも使えた

面談前にも、AIはかなり使いました。

想定質問を考える。回答内容を整理する。過去の経験を短く説明する。IT業界を離れた理由を言葉にする。介護職の経験をどう伝えるか考える。PMOやQAの経験を、今の応募先にどうつなげるか整理する。

こうした準備を一人で全部やろうとすると、かなり大変です。

特に40代後半になると、経験が多い分だけ話が長くなりがちです。

あれもやった。これも経験した。この案件ではこうだった。あの時はこういう事情があった。

話したいことは増えます。

ですが、面談で大事なのは、長く話すことではありません。相手が知りたいことに対して、分かりやすく答えることです。

AIとのやり取りを通じて、自分の経験を短く整理する練習ができました。

もちろん、実際の面談が想定通りに進むわけではありません。質問のされ方も違いますし、その場の空気もあります。

それでも、事前に一度言葉にしておくだけで、かなり違いました。

孤独感が少し減った

転職活動は、思っていた以上に孤独です。

求人を探し、応募し、結果を待ち、面談を受け、断られる可能性を考え、自分の年齢や経験を見直す。一つひとつは普通の作業かもしれませんが、それを続けていると、考える時間がかなり増えます。

特に40代後半の転職活動では、不安も出てきます。

年齢はどう見られるのか。IT業界を離れていた期間はどう評価されるのか。介護職の経験はどう説明すればいいのか。PMOとしてもう一度通用するのか。

そうしたことを一人で考え続けるのは、意外と負担があります。

AIがいることで、その孤独感が少し減りました。

もちろん、AIは人間ではありません。家族や友人、エージェント、面談相手とは違います。

それでも、考えを言語化する相手としては十分に機能していました。

誰かに話す前の下書きとして、AIに話す。

その使い方は、転職活動の中でかなり助けになりました。

AIが答えを持っているわけではない

ただし、誤解してはいけないこともあります。

AIは答えを持っているわけではありません。

転職先を決めるのは自分です。働き方を決めるのも自分です。どの案件に応募するのか、どこまで条件を受け入れるのか、何を優先するのか。それをAIが代わりに決めてくれるわけではありません。

AIは整理を手伝ってくれます。言葉を整えてくれます。別の視点を出してくれます。

でも、人生の責任を取るのは自分です。

この線引きは大事だと思っています。

AIに頼りすぎると、自分で判断しているつもりが、ただそれらしい答えに流されてしまうこともあるかもしれません。

だから私は、AIを「正解を出す存在」ではなく、「考えるための相手」として使う方が合っていると感じています。

もしAIがなかったら

もし今回の転職活動でAIがなかったら、かなり大変だったと思います。

職務経歴書の整理には、もっと時間がかかっていたはずです。自己分析も、一人で考え込む時間が増えていたと思います。面談対策も、想定質問を出したり、回答を整えたりするのにもっと苦労していたかもしれません。

何より、自分の経験を言葉にする作業が難しかったと思います。

転職活動では、経験があるだけでは足りません。

その経験を、相手に伝わる形にする必要があります。

40代後半になると、経験の量は増えます。その分、整理しないと伝わりにくくなります。

AIは、その整理を助けてくれました。

転職活動そのものを変えたというより、考える環境を変えたのだと思います。

おわりに

AIを使った転職活動で変わったこと。

それは、答えをもらえるようになったことではありません。

考えるための相手ができたことです。

職務経歴書を整理する。自己分析をする。面談対策をする。不安を言葉にする。自分の経験を見直す。

その一つひとつを、以前より進めやすくなりました。

48歳になった今でも、分からないことはたくさんあります。不安もあります。転職活動がうまくいくかどうかも、まだ分かりません。

それでも以前より前に進みやすくなったのは、AIの存在があるからかもしれません。

AIは答えをくれる存在ではありません。

でも、考える手伝いはしてくれます。

そして今の私にとっては、それだけでも十分に大きな変化でした。

これからも転職活動は続きます。

その過程で、AIとどう付き合いながら自分のキャリアを再設計していくのか。

引き続き、観測していきたいと思います。

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