48歳で転職活動をして分かった、収入だけでは仕事を選べない理由

転職活動で求人や案件を見る時、収入は大きな判断材料になります。

高い年収や月単価を見ると、今でも正直かなり惹かれます。生活の不安もありますし、将来のことを考えれば、収入を軽く扱うことはできません。

ただ、48歳で転職活動を続ける中で分かったのは、金額だけで仕事を選ぶのは危険だということでした。

収入が高くても、契約期間が短い、業務範囲が広すぎる、通勤負担が大きい、現場の負荷が高いといった条件が重なれば、長く続けることは難しくなります。

40代後半の仕事選びでは、収入だけでなく、安定性、仕事内容、通勤、体力、契約条件まで含めて考える必要がありました。

目次

高い収入にはやはり惹かれる

フリーランスPMO案件やIT系の求人を見ていると、会社員時代よりも収入が上がる可能性を感じることがあります。

月単価が高ければ、生活に余裕が出るかもしれません。貯蓄を増やせるかもしれませんし、将来への不安も少し減らせるかもしれません。

きれいごとだけでは働けません。生活がある以上、お金は重要です。

そのため、収入を判断基準から外す必要はありません。

ただし、表示されている金額だけで良い案件だと判断するのは危険です。

月単価が高い案件には、その金額になる理由があります。求められる役割が重い、業務範囲が広い、納期が厳しい、現場が不安定、調整相手が多いといった可能性があります。

以前は、高い金額をそのまま好条件として見ていました。

今は、その金額で何を求められるのかまで確認するようになりました。

フリーランスの月単価は、そのまま手取りではない

フリーランス案件では、月単価が大きく見えます。

しかし、その金額がそのまま生活費に使えるわけではありません。

フリーランスには、税金、国民健康保険、年金、交通費、業務に必要な費用などがあります。案件が終わった後、次の仕事がすぐに決まらない可能性もあります。

会社員の年収とフリーランスの年商は、同じ金額でも意味が違います。

会社員には、社会保険、有給休暇、雇用の継続性、会社によっては賞与や退職金があります。

一方、フリーランスは収入が高く見えても、休めばその分だけ稼働が減り、契約終了後の空白期間も自分で引き受けます。

そのため、月単価だけを見て会社員より得だと判断することはできません。

見るべきなのは、実際に手元に残る金額と、その収入をどの程度の期間維持できるかです。

【関連記事:48歳で転職活動をして感じた、フリーランスという選択肢】

契約期間が短ければ、高単価でも安定とは限らない

高単価案件でも、契約が短ければ不安は残ります。

3か月更新なのか、長期を想定しているのか、プロジェクト終了後も継続の可能性があるのかによって、収入の安定性は変わります。

仮に月単価が高くても、数か月で契約が終了し、その後に仕事が見つからなければ、年間収入は思ったほど伸びません。

反対に、単価が多少低くても、長期間安定して稼働できる案件であれば、年間では収入を確保しやすくなります。

転職活動を始めた頃は、月額の数字へ目が向いていました。

しかし、実際には次の点も確認する必要があります。

  • 契約期間はどの程度か
  • 更新の可能性はあるか
  • プロジェクト終了時期は決まっているか
  • 次の案件につながる可能性はあるか
  • 契約終了時の予告期間はあるか

収入は、月額だけでなく、継続する期間と合わせて考える必要があります。

業務範囲が広すぎる案件は、入った後に苦しくなる

高収入の案件では、求められる役割も大きくなります。

PMO案件であれば、進捗管理や課題管理だけでなく、会議運営、資料作成、顧客折衝、ベンダー調整、要員管理、品質管理まで含まれることがあります。

職種名が同じでも、案件によって業務範囲はかなり違います。

自分の経験より大きな役割を引き受ければ、入った後に毎日背伸びを続けることになります。

多少の挑戦は必要です。

ただし、経験とかけ離れた案件へ収入だけを理由に入ると、仕事を続けること自体が難しくなる可能性があります。

私の場合、得意なのはPMやPLの下で進捗、課題、会議、資料、関係者調整を支援する役割です。

一方で、プロジェクト全体の最終責任者として予算や要員を判断する経験は多くありません。

この違いを曖昧にして高単価案件へ入れば、収入以上の負担を抱えることになります。

仕事を選ぶ時は、単価だけでなく、自分が実際に担える役割かどうかを確認する必要があります。

【関連記事:48歳でPMO案件を見ていて気付いた、自分の立ち位置】

通勤時間も実質的な労働時間になる

求人票の収入を見る時、通勤時間は数字に含まれていません。

しかし、片道1時間半かかる仕事であれば、往復3時間を毎日使うことになります。

その時間に給与は発生しませんが、体力と自由時間は確実に減ります。

同じ月収でも、自宅から近い仕事と、長距離通勤が必要な仕事では、負担がまったく違います。

特に40代後半になると、通勤の負担を軽く考えられません。

満員電車、乗り換え、早朝の移動、帰宅後の疲労まで考えると、収入が多少高くても、長く続けにくい案件があります。

出社頻度も重要です。

週5日出社なのか、週2〜3日なのか、在宅勤務があるのかによって、生活への影響は大きく変わります。

収入を比較する時は、通勤時間を含めた一日の拘束時間で考える必要があります。

【関連記事:40代後半の転職で、通勤時間を軽く見ない方がいい理由】

稼働時間と体力を無視できない

高収入でも、長時間労働が前提なら、長く続けることは難しくなります。

求人票には勤務時間が書かれていても、実際の残業時間、休日対応、夜間対応、繁忙期の負荷までは分からないことがあります。

介護職では、長時間勤務や夜勤を経験しました。

働いた時間が増えれば収入も増える時期はありましたが、身体的な負担や睡眠の乱れが積み重なると、金額だけでは続けられません。

その経験から、今は次の点も確認するようになりました。

  • 残業はどの程度あるか
  • 夜間や休日の対応はあるか
  • 繁忙期の稼働はどのくらいか
  • 急な呼び出しや突発対応はあるか
  • 長時間勤務が常態化していないか

収入が高くても、体調を崩して働けなくなれば意味がありません。

40代後半の転職では、今月どれだけ稼げるかだけでなく、その働き方を半年、1年と続けられるかを見る必要があります。

会社員の安定には金額に表れない価値がある

会社員の給与は、フリーランスの月単価より低く見えることがあります。

ただし、会社員には金額だけでは測れない安定があります。

毎月決まった給与が入ること、社会保険があること、有給休暇があること、仕事が一区切りついてもすぐに収入がゼロにならないことは、大きな安心です。

若い頃は、会社員の安定を少し窮屈に感じることもありました。

しかし48歳になると、その価値が以前より分かるようになりました。

体調を崩した時、案件が終わった時、景気が悪くなった時など、収入の変動を自分だけで抱えなくてよいことには意味があります。

一方で、会社員だから必ず安心とも限りません。

給与が伸びにくい、配置転換がある、希望する仕事に就けない、組織の都合で働き方が変わるといった面もあります。

会社員かフリーランスかを、安定か自由かだけで単純に分けることはできません。

どちらにも、金額に表れにくい利点と負担があります。

自分にとっての最低条件を決める

すべての条件が完璧な求人や案件を待っていても、なかなか仕事は決まりません。

そこで重要になるのが、自分にとって譲れない最低条件を決めることです。

私が仕事を見る時は、次のような点を確認します。

  • 生活が成り立つ収入があるか
  • 通勤時間は現実的か
  • 業務範囲が経験から大きく外れていないか
  • 長時間勤務や夜間対応が常態化していないか
  • 契約期間と更新の見込みはどうか
  • 現場の体制や指示系統が明確か
  • 無理なく継続できる働き方か

この中で、すべてを最高条件にすることは難しいです。

そのため、「理想」と「最低条件」を分けて考えます。

収入は理想より低くても、通勤が近く、役割が合い、長期間続けられるなら受け入れられるかもしれません。

逆に収入が高くても、役割が曖昧で、長時間労働が予想され、契約期間も短いのであれば慎重になります。

条件を比較する時は、何を優先し、どこまでなら妥協できるかを自分で決めておく必要があります。

収入よりも「年間で続けられるか」を考える

仕事選びでは、月収や月単価が最も目立ちます。

しかし、実際の生活に影響するのは、年間を通じてどの程度安定して働けるかです。

月単価が高くても、短期間で終了したり、体調を崩して休んだりすれば、年間収入は下がります。

一方、単価が少し低くても、長期間継続でき、生活リズムを崩さず働けるなら、結果的に安定した収入になります。

そのため、私は次のように考えるようになりました。

  • 月単価ではなく年間収入で見る
  • 手取りに近い金額で考える
  • 通勤や残業を含めた拘束時間で見る
  • 契約終了後の空白期間も想定する
  • 無理なく続けられる役割か確認する

高い収入を否定する必要はありません。

ただ、その収入が一時的なものなのか、継続して得られるものなのかを見極める必要があります。

収入だけで選ばないことは、収入を諦めることではない

収入だけで仕事を選ばないというと、安い仕事で我慢するように聞こえるかもしれません。

しかし、そういう意味ではありません。

収入は今後も上げたいと思っています。

ただし、最初から無理な案件へ入り、短期間で続けられなくなるより、自分の経験を使える現場で実績を積み、次の単価アップにつなげる方が現実的です。

仕事を長く続け、経験を増やし、担当できる範囲を広げることで、収入を上げる道もあります。

40代後半では、今すぐ最大の収入を取ることよりも、継続して働きながら収入を伸ばせる土台を作る方が重要かもしれません。

高単価を避けるのではなく、その単価に見合う役割を本当に担えるかを考える。

安定を選ぶのではなく、次の機会につながる安定かどうかを見る。

収入と継続性を対立させず、両方を考える必要があります。

まとめ

48歳で転職活動をして分かったのは、収入だけでは仕事を選べないということでした。

高収入は魅力です。

しかし、実際に仕事を続けるためには、次の条件も確認する必要があります。

  • 月単価が手取りでいくらになるか
  • 契約期間と更新可能性
  • 業務範囲が自分の経験に合っているか
  • 通勤時間と出社頻度
  • 残業、夜間対応、業務負荷
  • 会社員とフリーランスそれぞれの安定性
  • 半年後や1年後も続けられるか

40代後半では、採用されることだけを目標にすると、入った後に無理が出る可能性があります。

重要なのは、高い収入の仕事を選ぶことではなく、自分が継続して働き、その先で収入を伸ばせる仕事を選ぶことです。

数字だけを見るのではなく、その仕事を続けている自分の生活まで想像する。

それが、48歳で転職活動をして身についた仕事選びの基準です。

40代後半の転職活動全体については、次の記事にまとめています。

【関連記事:40代後半の転職活動ガイド|48歳で実際に動いて分かったこと】

この記事は
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