2020年に入り 中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス(COVID-19) は中国国内のみならず今や全世界に蔓延しつつあり、深刻な状況となっています。
その中で 中国科学技術省が2020年3月17日の記者会見で、新型コロナウイルス感染患者の治療薬として、富士フイルムのグループ会社が開発した新型インフルエンザ薬「アビガン」の有効性を臨床試験で確認したことを明らかにしました。
今回はこのアビガンと言う薬はどのようなものなのか調べてみたいと思います。
アビガンとは
富士フイルム富山化学株式会社が開発・製造している、新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症用の薬です。(一般名 ファビピラビル )
詳しくはこちら( https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00066852 )
アビガンの副作用などの注意点は
アビガンの添付文書を確認すると下記の4項目の注意点があります。
1.痛風又は痛風の既往歴のある患者及び高尿酸血症のある患者〔血中尿酸値が上昇し、症状が悪化するおそれがある 。(慎重投与)
2.重要な基本的注意 : 承認用法及び用量における本剤の有効性及び安全性が検討された臨床試験は実施されていない。 ( 重要な基本的注意 )
3. 抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている ( 重要な基本的注意 )
4.細菌感染症がインフルエンザウイルス感染症に合併したり、インフルエンザ様症状と混同されることがある。 ( 重要な基本的注意 )
病院に行けば処方してもらえるの?
富士フイルム富山化学株式会社 のホームページを見ると、アビガンについて「本剤は、他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果不十分な新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症が発生し、本剤を当該インフルエンザウイルスへの対策に使用すると国が判断した場合にのみ、患者への投与が検討される医薬品である。本剤の使用に際しては、国が示す当該インフルエンザウイルスへの対策の情報を含め、最新の情報を随時参照し、適切な患者に対して使用すること。」
ここで問題になってくるのが「本剤を当該インフルエンザウイルスへの対策に使用すると国が判断した場合にのみ、患者への投与が検討される医薬品 」の部分ではないかと思います。
まず 「インフルエンザウイルス感染症 」とのことですが今回の 新型コロナウイルス(COVID-19) はインフルエンザに該当するのかと言う所と、もし 新型コロナウイルス(COVID-19) がインフルエンザだとしても「 国が判断した場合 にのみ 、患者への投与が検討される 」という理由から現時点では病院などの医療機関で処方されることはないように思われます。
ただし、現在の社会状況を考えると厚生労働省が特例を出す可能性は十分にあると思います。
アビガンと同じ効能のある薬は無いの?
すぐに手に入らないのであれば同じ成分のジェネリックなどないのかと一般名 のファビピラビルで調べてみたのですが、有効な情報は得られませんでした。
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